令和6年9月
和歌山県の経済を立て直すための課題や地元中小企業に向けての支援策と目指しているGX実現先進県・脱炭素社会先進県の実現の目処について質問させていただきました。
和歌山県の経済を支えているのは観光だけではありません。
その他の業種、特に中小零細企業が苦しんでいます。
大きな視点での経済は株価が高騰し、所得も上がっています。
こう見ると一見好景気のような錯覚に陥りますが、現在の和歌山県の経済状況は決して良いと言えないと思いますし、厳しい状況が続いていると考えています。
県内人口が減り、高齢化が進む中での景気の立て直しは、難しいものがあると思いますが、知事の立場から県民の生活を守る為に知らん顔は出来ませんし、何らかの手を打って行かねばなりません。
以前知事は財政に関して随分と自信があるような発言がありましたが、その時に「大変な自信だなぁ」と聞いていました。
そこまで言うのなら、和歌山の経済を良くしてくれると誰もが考えると思いますが、なかなか手を打ってくれないと言う声も聞こえてきます。
SDGsも必要でしょう。LGBTQ+も大切な事でしょう。
否定はしませんが、私たちは生活をしていかねばならないのです。
子育てや親の介護をしていかねばなりません。
行政として、税を預かり、知恵を絞って、県民の生活を守っていかねばなりません。
財政と経済とは違うのでしょうが和歌山県経済は大変厳しい時代を迎えている様に感じてなりません。
県内ではホテルの経営権が譲渡されていたり、和歌山市内では中小企業の経営が大阪の会社に売却されたり、長年経営していた小売業が倒産したりと良い話を聞いていません。
悪い事ばかりを取り上げているのではありません。
県内でも頑張っている企業はありますが、相対的に考えて調子のよい企業は大企業か?!
上場企業で地元の会社の良い話が入ってきません。
今、好調な株価を押し上げているのも大企業であります。
飲食店でも、全国チェーンのお店ばかりで和歌山の特色ある地元のお店がなくなってしまうのでは??と気になっています。
全国チェーンと言えば、ちょっと余談になりますが・・・
世界規模のお店です。
この店を随分気に入っている議員さんも居る様な話を聞きましたが・・・
そのお店に対して言った言葉で一時有名になった地域があります。
「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバがある」と自嘲気味に言った鳥取県知事の言葉を思い出しました。
この言葉の真意は何なのかなぁと考えた事があります「鳥取にスタバは要らない!!」と言いたかったのか?!
「スタバよ!早く出店しろ!!」と言いたかったのか、本当の所は闇の中です。
そのころ数名の議員で鳥取を訪れた事があります。
面白い事に「すなば珈琲」と言う名前のカフェが新聞にも取り上げられ、大変流行っていたのを思い出しています。
田舎には田舎の特色あるお店があり、そのお店を必要とする地域の人たちがいて、中小零細企業と共に営みがありました。
今一度、我々の原点に立ち返り、和歌山県に活力を取り戻すため全力を傾ける時だと考えています。
またGX実現先進県・脱炭素社会先進県となる事を目指すと言いますが実現の目処はいつ頃と考えているのか?
「成長産業の創出」とか「地域産業の強化」と言い様々な政策を進めていますがGXや脱炭素社会とどうリンクし、和歌山県経済に恩恵をもたらしていけるのか?
「わかやま成長産業開拓ビジョン」を取りまとめ、具体的な施策を検討するとか、サステナブルで将来世代にとって魅力的な働き場所の提供などの答弁も頂きましたが、将来の事は大変大事です。
誰も文句は言いません。
しかし今現在の状況は待ったなし!!と思っています。
何とかして和歌山の企業を成長させ、成功させるために何が必要かを真剣に!必死に!そして具体的に後押しをする必要を感じています。
出来る企業は放っておいても大丈夫です。
助けが必要な所に的確に手を差し伸べて欲しいと思っています。
質問者
新島たけし
現在の和歌山県経済の分析は?
答弁者
知事
現在の県内の経済情勢であるが、和歌山財務事務所が発表した直近の「和歌山県内経済情勢報告」では、総括として「持ち直している」と判断されているが、ピーク時と比べると円高になったとはいえ、依然として円安傾向が続いていることなどにより、引き続き原材料価格高騰の影響を受けるとともに、慢性的な人手不足などにより、厳しい状況が続いていると考えている。
また、日本銀行の金融政策の変更に伴い、金利ある経済・世界が戻ってきており、今後の経済情勢については、引き続き注意して見守っていく必要があると考えている。
質問者
新島たけし
和歌山県経済の課題は何か?強みは何か?
答弁者
知事
和歌山県経済の課題と強みについてであるが、就任当初から、和歌山県は課題先進県と申し上げているが、人口減少、高齢化、経済成長力の鈍化など、日本全体が抱える課題を有している。
それに加え、経済・雇用の中心だった重エ業の事業縮小や若年層の県外流出などが課題と考えている。
一方で、地場産業が古くから栄え、化学、繊維工業、家庭用品といった分野の中小企業の中には、全国トップシェアを誇る企業や、特徴的なユニークな製品を作っている企業もある。
また、豊かな自然と豊かな観光資源や、日本食に欠かせない味噌や醤油など、和歌山が発祥の食文化もある。
さらに、東京や京阪神からのアクセスの容易性、リーズナブルな物価といった暮らしやすさなどもあり、それらをもっと生かしていきたいと思っている。
質問者
新島たけし
今年度の中小企業向け政策は何か?
答弁者
知事
今年度の中小企業向け政策であるが、「成長産業の創出」と「地域産業の強化」を柱に、脱炭素経営に向けた取組への支援、競争力強化や競争優位性を図るための、GXに向けた取組、研究開発、商品開発、販路開拓への支援のほか、金融支援や商工会等を通じた小規模事業者への経営支援など様々な支援策を行っている。
また、今年度からは、外国人材受入れ促進の取組として、サポートデスクの創設やマッチング支援など外国人材が安定的に雇用される受入れ体制を構築している。
質問者
新島たけし
今後の和歌山県が目指す経済政策は何か?
答弁者
知事
和歌山県が目指す経済政策であるが、先ほど申し上げた課題や、気候变動への対応により、世界・国内情勢は急速に変化している。
この状況を逆手に取り、世界的な潮流を的確に捉えて、和歌山の地域特性を活かしながら、いち早く変化に対応することができれば、県内にGXの成長投資を取り込み、課題先進県から脱炭素先進県へと飛躍することも実現できるチャンスである。
以上を踏まえ、将来ありたい姿を明確にし、タイミングを逃さず、具体的な行動につなげていくことを目的に、行動の羅針盤として、本年4月に「わかやま成長産業開拓ビジョン」をとりまとめたところである。
現在、そのアクションプランを検討しているが、将来の和歌山を担う産業という観点と脱炭素の未来社会の根幹を支える産業という観点から、具体的には、カーボンリサイクル燃料、畜電池、次世代自動車関連、再生可能エネルギー、ロケット・宇宙、資源循環といった産業分野を考えている。
質問者
新島たけし
県が考えている政策を必要な人に確実に届ける方法は?
答弁者
知事
政策を必要な人に確実に届ける方法であるが、県では、広報紙「県民の友」をはじめ、補助金やサポート情報を発信するWEBサイトやメールマガジンの発行などに加え、商工団体等とも連携し、周知に努めているところ。
また商工会・商工会議所やわかやま産業振興財団などにおいても、個々の事業者の事情に応じた相談を受けているので、まずは相談いただきたいと思う。
質問者
新島たけし
中小企業に向けては、様々な支援策を行っているが、結果は出ているか?
答弁者
知事
県では、県内の中小企業の成長を少しでも後押しできよう、これまで様々な支援策を用意してきたところであり、支援策を活用いただいた企業の皆さまの成長に少なからず繋がっているのではないかと考えている。
また、議員御指摘のように、厳しい状況におかれている企業も少なからずあるものと思っており、今後も経済の状況等を踏まえつつ、効果的な支援策を真剣に考え、多くの県内の中小企業にその支援策を利用してもらい、成長いただくよう、取り組んでまいる。
質問者
新島たけし
GX実現先進県、脱炭素社会先進県を目指すとあるが、実現のめどはいつ頃か?
答弁者
知事
脱炭素先進県実現の目途については「わかやま成長産業開拓ビジョン」において、10年後を目途に、成長産業の誘致に成功して集積が進展し、働く場が創出されていることを中間の目標としているところであるが、一日でも早く実現できるよう今後も全力で取り組んでまいる。